桃から生まれたうめ太郎
9年前のお盆の15日。
猫命の初老の奥様の立派なお庭で産まれた野良猫のお子を譲り受けるため、
手土産に桃を携えて初老の奥様のお宅へ伺った。
動物病院で紹介してもらった。
初老の奥様のお宅へ。
どきどきしながら。
箱入り桃4つを携えて。
そのお子がうめ子。
桃から生まれたうめ太郎。
しかしなぜ名前が「もも」にはならなかったのだろう。
※
ちなみに私はうめ子を選べませんでした。
子猫は四匹。うち一匹はどこかへ逃げちゃって、うち二匹はもう里親決定していて、
うめ子しか残っていなかった。
わたしが選んだのではく、うめ子がわたしたち夫婦を選んだ。
しかしわたしは逢う前から、その姿を見る前から、うめ子に夢中だった。
どんな子かも知らぬままに。
そんなもんだ。
どこのお宅の犬猫たちも。
どんな出逢い、どんなルート、紆余曲折でもね。
けっきょく、選ばれたのはあなた。
ちなみにうめ子はいつ産まれたのか正確には解らない。
たぶん五月だろうというくらい。
3ヶ月くらいの頃に譲り受けたから。
でも出逢った日が8月15日だから誕生日はそれでいいかと。
猫命の優しい初老の奥様はうめ子のことを暫定的に「おしゃまちゃん」と呼んでいました。
「もも」にも「おぼん」にも「おしゃま」にもならず「うめ子」。
うめ子は名前も自分で決めてきた。
生前、母百合子があまりにも私が黒猫ちはやを大事に大事にするのをみて、
「わたし、生まれ変わったらあなたの猫になりたいわ。そんなに大事にしてもらえて。上げ膳据え膳三食昼寝付き蝶よ花よと育てられて。」
私「とりあえずウザイしキモイ。その発想。で?名前はどうするわけ?」
百「あ〜そうね〜名前はなんでもいいけどね。ウメコでいいわ〜。
すごく健康な綺麗な雌猫になって我が儘放題に暮らす。」
※
うめ子と名付けたのはダンナ。そんなやり取りなど知らぬ。
ダンナがぜったいこの子は「うめ子」だ、と。
以上のやり取りは今、医薬神社さんの帰路の途中に思い出した、何十回目かの入院時の母とのやりとり。
たしかにうめ子は九年間、軽い病気ひとつしない。
猫命の初老の奥様の立派なお庭で産まれた野良猫のお子を譲り受けるため、
手土産に桃を携えて初老の奥様のお宅へ伺った。
動物病院で紹介してもらった。
初老の奥様のお宅へ。
どきどきしながら。
箱入り桃4つを携えて。
そのお子がうめ子。
桃から生まれたうめ太郎。
しかしなぜ名前が「もも」にはならなかったのだろう。
※
ちなみに私はうめ子を選べませんでした。
子猫は四匹。うち一匹はどこかへ逃げちゃって、うち二匹はもう里親決定していて、
うめ子しか残っていなかった。
わたしが選んだのではく、うめ子がわたしたち夫婦を選んだ。
しかしわたしは逢う前から、その姿を見る前から、うめ子に夢中だった。
どんな子かも知らぬままに。
そんなもんだ。
どこのお宅の犬猫たちも。
どんな出逢い、どんなルート、紆余曲折でもね。
けっきょく、選ばれたのはあなた。
ちなみにうめ子はいつ産まれたのか正確には解らない。
たぶん五月だろうというくらい。
3ヶ月くらいの頃に譲り受けたから。
でも出逢った日が8月15日だから誕生日はそれでいいかと。
猫命の優しい初老の奥様はうめ子のことを暫定的に「おしゃまちゃん」と呼んでいました。
「もも」にも「おぼん」にも「おしゃま」にもならず「うめ子」。
うめ子は名前も自分で決めてきた。
生前、母百合子があまりにも私が黒猫ちはやを大事に大事にするのをみて、
「わたし、生まれ変わったらあなたの猫になりたいわ。そんなに大事にしてもらえて。上げ膳据え膳三食昼寝付き蝶よ花よと育てられて。」
私「とりあえずウザイしキモイ。その発想。で?名前はどうするわけ?」
百「あ〜そうね〜名前はなんでもいいけどね。ウメコでいいわ〜。
すごく健康な綺麗な雌猫になって我が儘放題に暮らす。」
※
うめ子と名付けたのはダンナ。そんなやり取りなど知らぬ。
ダンナがぜったいこの子は「うめ子」だ、と。
以上のやり取りは今、医薬神社さんの帰路の途中に思い出した、何十回目かの入院時の母とのやりとり。
たしかにうめ子は九年間、軽い病気ひとつしない。